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未来を担う きみたちに贈る先輩からのメッセージ

スペシャル対談

スペシャル対談

三重県で創立し50周年を迎えたeisuによる、「未来の日本を、世界を引っ張るリーダーを!」をテーマとしたメッセージの第2回は、三重県南部の尾鷲より雄飛し、数々のイノベーションを創出して世界の東芝を率い、実業界を先導してきた西田 厚聰(にしだ あつとし)相談役(前会長)と、eisu CEO山本千秋との対談です。それぞれの分野でリーダーシップをとってきた二人の言葉は、読者の皆さんにいろいろな示唆を与えることでしょう。 (2015年2月9日東京芝浦の東芝本社にて)

大きな志を持って人生に立ち向かおう

「諸君、尾鷲湾はテムズ川に通じている」

山本:

お陰さまでeisuは順調に創立50周年を迎えることができましたが、すべてのスタートは、私の身ひとつでただ情熱だけを武器に子供たちと向かい合った、郷里(三重県鈴鹿)での日々でした。あの時から今に至るなかで私を支えてきたのは、人と人との魂が触れ合う「教育」という仕事の素晴らしさと、子供たち一人ひとりの「個」にフォーカスし、そのオンリー・ワンの個性を開花させること、つまり「『個』への対応」こそ民間教育の使命であるという信念です。子供たち一人ひとりの個性に向き合い、子供たちの心に志の一滴を落とし、自分から「学びたい!」と思わせることができれば、子供たちは自分から勉強し、成長していきます。そこで大切なのは、出発点にある志です。子供たちに大きい志と信念を貫く情熱を持ってほしい、そして未来の日本を、世界を引っ張れるような立派な人物になってほしい! そう私は願っています。

西田:

私は三重県南部の尾鷲熊野地方の出身です。いろいろ思い出はありますが、志ということで言いますと、尾鷲高校に通っていたとき、私が習ったのではない、もう一人の世界史の先生が、授業が始まる前に必ず言う言葉があると聞きました――「諸君、尾鷲湾はテムズ川に通じているということを忘れないでくれたまえ」と。この言葉がなぜかずっと私の心に残っています。身近に思える場所がそのまま世界に通じている。地球上で起こることは自分たちの身近なことに直結している。だから大きな志を持ち、広い世界で生きてみよう。私がそう思ったのは、ひょっとしてこの言葉がきっかけだったのではと思います。

山本:

なるほど、その先生の素晴らしい言葉が、西田さんの心に落ちた一滴となったわけですね!でも西田さんがそれを受けとめ、大きく広げることができたのは、そもそも西田さんの心構えに何か特別なものがあったからではないですか?

西田:

難しいですね、私はそんな特別な心構えはなかったですよ(笑)。でもあえて言うなら、自分の住んでいる環境の中だけに意識が向いていては、大きな志は出てこないでしょう。私の場合、本を通じて、日頃住んでいる環境を越えた、大きい別の世界を意識しました。身近な環境を越えた広い世界を意識して初めて、「こんなことができるんだ!」「あんなこともできるかもしれない!」と視野も広がるわけですね。それが大切だと思います。視野が広がれば、自然と大きな志も持てると思います。

これからの時代を生き抜くのに必須の素養とは?

山本:

私自身、一経営者として常日頃感じているのは、絶えず緊迫感・緊張感を持って未来に向わなくてはならないということです。たとえばeisuという企業が、子供たちにクオリティーの高い教育を責任を持って持続的に提供していくためには、現状維持にとどまらず、未来を見据え絶えず自己変革していかなくてはなりませんが、それには常に緊迫感・緊張感が伴います。そういう意味で私は、西田さんがよく言われている”Sense of urgency”という言葉に強く惹かれます。

西田:

Sense of urgency”、普通は「切迫感」「緊迫感」「焦燥感」と訳しますが、それは私が東芝社長に就任した際に言った言葉です。いま、私はそれを「危機意識」と言っています。「危機意識」は、「危機感」とは違います。危機を感じたら、人間なら動物的本能でそれを回避しようとする。でも、危機を何とか克服してしまうと、困難だったときのことは忘れてしまう。「危機感」とはそういうものです。私の言う「危機意識」とは、危機的状況になくても平素から意識的に持っているべきもので、先を読んで手を打っていく原動力となるものです。経営者にとって、それはとても大切なものだと思います。

山本:

西田さんがよく言われる「応変力」もいい言葉だと思います。「変化に対応せよ」と私も自戒もこめて社員にも言い続けていますが、わかったようでなかなか行動が伴いません。心しなくてはならない言葉ですね。

西田:

状況が次々と変わっていく中で、どうしてそうなっているのか? その意味合いを対応する者がよく理解し、本質を洞察した上ですばやく対応する、そんな思いを「応」の字に、そして自分自身もまた変わっていかなくてはならないという思いを「変」という字に込めました。それを併せて「応変力」と言っています。これからの時代を生き抜く若い世代の人たちに、ぜひ身につけてもらいたいと思います。

山本:

全く同感です。「危機意識」と言い、「応変力」と言い、経営者に限らず、これからの時代を生き抜くうえで人間にとって必須の素養だと思います。

「穏やかな海は優れた船乗りを育てない」

西田:

英語のことわざに”Smooth sea never made skillful sailor.(穏やかな海は優れた船乗りを育てない)”というものがあります。 今までにない課題に立ち向おうとすれば、必ず大きな困難にぶつかります。でもそれに屈することなく、熱い情熱と堅い意志、勇猛な気概、そして大きな志を持って、人類社会の直面する課題を果敢に克服しようとする。今の若い人たちには、そんな人になって欲しいです。

山本:

西田さんの仰る言葉は、全て自らの体験によって裏打ちされていますから説得力がありますね。見事です。大きな志を抱いて世界に羽ばたく人の言葉は、きっと子供たちの心に志の一滴を落とし、感動と夢を与えてくれることでしょう。本日はありがとうございました。

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